こんにちは!
ひよまるです!
今回は、最近、流行に乗っている「オートファジー」とそれを利用した、若さを保つ秘訣、ダイエットにつながる原理を、様々な論文を通して紹介していきたいと思います。
飲み会とかで、ネタになること間違いなしです。笑
この記事はあくまでオートファジーのことなどを紹介する記事で、断食等を進める記事ではないので、その点だけはご了承ください。
オートファジーとは
オートファジーは、近年、東京工業大学の大隅良典先生がノーベル賞を取られたことで有名ですよね。
一度は聞いたことのある「オートファジー」。でもオートファジーのことをいきなり説明して、と言われてもすぐに説明できない人がほとんどだと思います。(説明をしなければいけないときなんて普段の生活ではあまりないのですが・・・笑)
簡潔に説明すると
オートファジーとは、自身のタンパク質を分解する仕組みのことで、自食行為と言われている生命の機能です。
真核生物といわれる、身体を構成する細胞の中に細胞核を有している生物はほとんどこの機構を持っています。
日々古くなったタンパク質や不要物質を分解するときに、オートファジーが起こります。
ちなみに由来はギリシャ語で「自分自身」(auto)-「食べる」(phagy)という由来です。
また、ちなみに自身の体内で細胞が死ぬ機構(あらかじめ遺伝情報に含まれていた細胞死という事でプログラム細胞死といわれます。)は、ほかにもユビキチン・プロテアソームやネクローシスというものがあります。(今回の記事ではいらない知識です、ごめんなさい。)
詳しく知りたい方はこちら(外部リンクwikiに飛びます。)
このオートファジー、どんな生理学的な役割があるかというと、(詳しく知りたい方はこちら→東京大学の分子生物学分野のサイトに飛びます。)
飢餓適応(食べ物がない時の環境に適応するためにある)
これは、食べ物がない時の環境に適応するためにあります。「じゃあ俺たち、私たちは関係ないね」って思われる方が一定数おられると思います。
しかし、実際は人間でもオートファジーは起こっています。いつ起こっているかというと、生まれた直後などです。実は、生まれたての赤ちゃんは、体内でオートファジーを行っています。
唯一の栄養供給径路であるへその緒が切れて、その結果、極度の栄養不足状態になり、オートファジーが起きたと考えられています。
初期胚発生に必要
これは、1とは違い、人間で言ったら赤ちゃんになる以前(受精卵のとき)の話です。動物の種族にもよりますが、一定数分裂した後に、タンパク質合成が低下するため、その時にオートファジーが起こるそうです。
細胞内浄化効果・神経変性抑制
オートファジーには細胞内をきれいにする機能もあります。これがうまく機能しないと、細胞内に異常なタンパク質が蓄積していき、病気になってしまいます。さらに神経が変性する(性質が変になる)のを抑える機能もあります。
腫瘍発生の抑制
腫瘍、よく知られている言葉だと一般的にがん(実はがん≠腫瘍です!またこれは記事にしようと思います。)ですが、その発生を抑制する効果も、オートファジーにはあるそうです。
オートファジーの活性化条件
ではどうやったらオートファジーが活性化されるのでしょうか?
実はオートファジーというのは、常に一定の活性化条件で働いているわけではありません。
先に結論から言うと、オートファジーというのは、
飢餓・ストレス
など、いわゆる細胞に負荷をかける行動を起こすことによって、オートファジーの活性が誘導されます。
人間で言ったら、よく断食といわれる行為で、オートファジーが活性化されます。
※ちなみに断食を行わなくとも、人間の体内では常に一定のオートファジーが行われています。
オートファジーがもたらす効果-若さ
オートファジーには、老化防止に効果をもたらすかもしれないという論文も出ています。
日本老年医学界“オートファジー減弱と老化の関わりより一部引用”
・加齢によって恒常的オートファジー活性が低下すると,異常タンパク質や機能不全を起こしたミトコンドリアなどが蓄積し,老化の原因となると思われる。
・また,線虫やショウジョウバエを用いた実験からもオートファジーがアンチエイジング効果を発揮することが示唆されている。
・これらのことから,加齢によるオートファジー活性の低下を抑制することで老化防止に効果をもたらすのではないかと期待される。
以上のように、オートファジーは老化防止に効果をもたらすという論文も出ています。
オートファジーがもたらす効果-ダイエット
実はオートファジーにはダイエット効果をもたらすかもしれないという事も言われています。理由は以下の通りです。
食欲抑制
人間というのは、「レプチン」と「グレリン」という2つのホルモンのバランスによって食欲のコントロールをしています。
レプチンは、脂肪細胞で作られるホルモンであり、食欲を抑える働きをもっています。その一方でグレリンは、胃で合成されて食欲を促す作用があります。
実際に食欲増加を引き起こす要因なのは、グレリンではなくレプチンです。レプチンが適切に作られなかったり(レプチンの量が少なくなる)、働かなくなったりすることで異常な食欲が作られてしまいます。
そして、こうしたレプチンの異常を作り出す要因の一つに「オートファジーの機能低下」が挙げられます。
こうしたことから、オートファジーが適切に働いていることは、食欲抑制に効果があるといえます。
代謝を高める
オートファジーは、脂肪燃焼を促す「新陳代謝」にも深く関わっています。代謝とは、糖質やタンパク質、脂質からエネルギーを生み出す過程のことをいいます。
そして脂肪の代謝は、「ミトコンドリア」と呼ばれる器官で主に行われます。オートファジーは、代謝の中心的な役割を担っているミトコンドリアが正常に働くために欠かせないのです。
細胞の中には、適切に働いていないミトコンドリア(不良ミトコンドリア)が存在しています。
つまり、細胞内で古くなったタンパク質がリサイクルされているのと同じように、不良のミトコンドリアを排除してくれているのです。
このように、オートファジーが適切に働いていることは、代謝を高く保つために欠かせないといえます。
(摂取カロリーが少なくなるから。)
これは、オートファジーを活性化しようとして、断食した結果摂取カロリーが少なくなり、結果ダイエットにつながるという理由です。
これは「オートファジーが起こったから痩せる」というよりは、その以前の行動が要因となって痩せるものなので、理由的にはすこしはずれていますね。
気を付けること
今までのタイトルで、オートファジーの良いところばかりを上げてきました。
確かに、オートファジーの論文を見ていると、ほかにも、
オートファジーは、マクロファージの恒常性と機能の維持に重要な役割を果たしていることを示している研究データなどがあります。
詳しい論文を見たい方はこちら
そして、この記事を見ている人の中には、「じゃあ明日から、僕たち私たちはたくさん断食しよう」と思われる方がいらっしゃると思います。
しかし、過度な断食は自身の体を壊すもとにもなってしまいます。
ある論文では
過度な食事制限はアルツハイマー病を加速する可能性がある
として、注意喚起を促す論文も発表されています。
(論文の詳細はこちら)
断食をやる際には自身の体調管理を徹底して、無理なく行うことを強くお勧めします。
<まとめ>
いかがだったでしょうか?
オートファジーというのは、今でもたくさん研究が行われている、いわゆる最先端といっても過言ではない研究です。
これからの動向が注目されます。
先ほど、上でも言いましたが、自身の体調・栄養管理を徹底して、無理なく行動することを強くお勧めします。
今回の記事は以上です。
ご清覧ありがとうございました。
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